マンションの問題解決はどうしたら
建物の老朽化や耐震問題がクローズアップされてくるにつれ、マンションへの関心は高まり、マスコミでも様々に取り上げるようになりました。 しかし建物に支障が出ない限り、関心を持ちにくいことが、逆にこの問題の深刻さとなっています。現在、様々な対策が完備されている訳ではなく、行政もなかなか手がつきません。 更に多くのマンションが建ち、老朽化マンションや組合もなく管理不全マンションが続出してくればひとつの社会問題として大きく取り上げられることになるでしょう。 当社は、身近なマンションの問題に取り組み、常に皆様のお役に立ちたいと思っています。
問題解決の糸口
マンションは不動産所有者の集まりですから、利害の一致は当然で、協力し合うことが大事です。相反する問題が発生した場合、管理組合が正しく解決できるかどうかが重要です。その為にも組合員や役員が主体的に運営していけるよう適切なサポートをするのが管理会社の役割となります。
管理組合の重要な役割は、
- 円滑なマンション管理運営
- 大規模修繕を含む建物の正しい維持管理
の二つが大事になってきます。
円滑なマンション管理運営
建物への関心を高め現状を把握し、その維持管理と住環境の整備、居住者の問題解決を行なうことが重要です。民主的運営に心がけ、業務(清掃や点検)の合理的な改善や、防犯カメラの設置や増圧ポンプの導入など、建物の付加価値を高めることも重要ポイントです。
また理事会の役割が鍵となりますので、そのポイントをあげてみます。また管理会社についても考えましょう。
理事の重要ポイント
私欲や感情を優先せず、必要な知識を身に付け、組合員の立場に立って、管理会社ないしサポート会社に指示を出し、資産と建物の保全運営に責任を持つ。
- 問題点の正しい解決を相談。
- 建物と組合員の不利益を的確に把握し、公正な処置改善をする。
- 日常的に組合員の声・要望を把握し、必要な措置をする。
具体的な例
- 補修工事をするために業者の相見積を取って比較検討する。
(業者の見積参加を厳しいチェックが前提) - 組合員の声を把握するためにアンケートを実施させる。
望ましくない例
- 相見積の基本はあくまで金額の比較・査定であるのに、私的な感情を入れて業者を取捨選択する。
- 普段から組合員の声を聞かずに、勝手な判断で物事を処理する。
管理会社の問題点
望ましい管理会社は、良心的で献身的な建物・工事の分かる会社です。
しかし現状では、問題のある管理会社もあります。参考までにお読み下さい。
ご自分の管理会社にお心当たりがあればお気軽にご相談下さい。
事例
- 管理組合を作らないで、管理費を管理会社の口座に入れさせている。
- 長期修繕計画の提案をしない。修繕積立金も集めていない。
- まだ時期ではないにもかかわらず、大規模修繕を前倒しさせようとする。
- 一部の役員さんと馴れ合い、役員の自主性を重要視していない。
- 様々な工事について、管理会社だけの見積しか出さない。
新築の分譲マンションでは、建設や販売会社のあとを受け、その子会社が
管理を請け負うことが多いです。
最初から管理会社の言う通り受身でいると、上記のような問題が発生します。
大事なのは組合員が建物とその管理を自主的・主体的に受け止めることです。
対処方法
- 居住者同士気軽に話せる関係を作る。
- 問題があればマンション内で相談をしてみる。
- 市行政に相談する。住宅対策課やマンション相談会を定期的にやる所もあります。
- 専門家に相談する。各エリアにマンション管理士会があり、相談を受け付けています。
- 知り合いの管理会社に相談してみる。当社も相談や建物診断は無料です。
大規模修繕を含む建物の正しい維持管理
これもまた管理会社や業者を鵜呑みにせず、組合が自主的に取組んでいくことが重要です。自分たちの資産は自分たちで維持していきましょう。
予防を意識した建物修繕と、長期的な修繕計画が重要
具体例
- 定期的な建物点検を管理会社に依頼し報告を受ける。
- 長期修繕計画の適正な準備をさせましょう。
- 管理費や修繕費のチェックと計画も滞りなく行ないましょう。
- 大規模修繕の必要性を確認する。前倒し等管理会社を鵜呑みにしない。